あきひこのいいたいほうだい

いいたいほうだいってほどいいたいほうだいにいえるわけじゃないけど、おりおりにかんじたこと、かんしんしたことなんかをかいていくよ

じぶんのくににほこりを - あるまちの議会討論から

あるまちでつぎのような議会討論があった。

歴史・公民の教科書について

じぶんのくににほこりをもっとるか

  • 2006年、イギリスのBBC放送が33か国で4万人を対象に世論調査をおこなった結果、世界によいえいきょうをあたえとるくにとしてもっともたかく評価されたのがにほんでした。この調査では、33か国中31のくにでにほんのえいきょうりょくについて肯定が否定をうわまわり、20か国で肯定が50%をうわまわりました。ちなみに、にほんにたいする評価で否定が肯定をうわまわった2か国は中国と韓国でありました。しかし、にほんじんの自国にたいする評価は、肯定が43%ときわめて低調です。中国人のほれは81%、韓国人のほれは76%、アメリカ合衆国60%、イギリス62%などと比較してもにほんの数字は異常にひくいっていえるようです。
  • もしにほんっていうくにがひび戦争にあけくれて、物資も不足し、文化レベルもひくく、識字率もひくく、犯罪にみちあふれるような国家ならわかるですけど、実際はほの逆で、自然がうつくしく、平和で文化レベルもたかく、経済的にゆたかで、高度に発達し、生活も利便性がたかく、くわえて伝統と歴史がしっかりねづいとるすばらしいくにだっておもうですけど、じっさいには4わりのひとしかにほんのことをよく評価しとらんです。
  • どこのくにでも自国にたいしての評価はあまくなるのがふつうで、にほんのこの4わりっていう数字のひくさは異常です。にほんじんでにほんのことをすきなわりあいがこんなにすくないのは、自国にほこりをもてんでだってかんがえます。教育基本法の改正で、自国と郷土を愛する教育理念がみなおされました。しかし、わがまちでは、なんねんもかわらず歴史・公民の教科書は東京書籍のものがつかわれており、教科書の内容もほとんどかわっておりません。わがまちでつかわれとる現在の歴史・公民の教科書は、改正された教育基本法の趣旨が十分反映されたものだっておもわれますか、おしえてください。

日露戦争のことをただしくおしえとるか

  • 新学習指導要領の歴史分野の目標の2項には、「国家・社会および文化の発達やひとびとの生活の向上につくした歴史上の人物と現在につたわる文化遺産を、ほの時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度をそだてる」ってあります。すなわち、いいかえや現在のゆたかなわがくにをつくったひと、人物を、ほの時代に、にほんがおかれた困難な状況のなかで、いかに苦労して后世のわたしたちにのこしてくれたかを理解させ、先祖に尊敬の念をいだくようにおしえなさいっていうことだってかんがえます。しかし、使用されとる歴史教科書は、ほの目標にそってかかれとるとはおもいません。ほの根拠を日露戦争の記述を事例にあげて説明いたします。
  • みなさんもごぞんじのように、日露戦争当時は、世界は帝国主義の時代で、にしヨーロッパ諸国はアフリカやアジアやラテンアメリカのくにぐにをつぎつぎ植民地にしておりました。ロシアは満州をうばったあと、つぎに朝鮮半島をねらい、さらにほのつぎはわがくににほんにおそいかからあと虎視たんたんとねらっておりました。わがくにはロシアの最終目的がにほんであることをみこして、ロシアに植民地化されんように国家の存亡をかけてたたかいました。これが日露戦争の実情です。司馬遼太郎歴史小説坂の上の雲」にあるように、明治天皇を中心に国民が一致団結してけんめいにたたかい、さいわいにして、かろうじてほの戦争にかつことができました。
  • 現在、国民がゆたかな生活を享受しておれるのは、この戦争でかったおかげであります。いのちをささげてたたかった兵士たちやくにを主導したひとたちの偉業をしることは、わたしたち子孫の義務でもあります。このことを教科書でもほのようにおしえにゃいかんっておもいます。しかし、わがまちの中学校歴史教科書はまったくほのようにはかかれておらず、にほんがアジアを侵略していく一過程としてかかれております。このような記述は事実をたがえており、また、困難にたえて、いまのにほんのいしずえをきずいてくれた先祖、父祖にたいする侮辱にもなるのではないでしょうか。
  • 教科書の日露戦争の記述に登場する人物は、反戦歌をよんだ与謝野晶子社会主義者の幸徳秋水キリスト教徒の内村鑑三の3人だけです。かつために身命をささげた兵士たち、ほの兵士たちをみちびいた陸軍、海軍の指導者である東郷平八郎乃木希典も、またくにの精神的支柱であった明治天皇のおなまえもいっさいかかれておりません。外交でかつやくした小村寿太郎もでてきません。まったくおかしな記述であります。
  • 諸外国の教科書では、日露戦争の世界史的意義と勝利にみちびいた指導者である明治天皇や、東郷平八郎乃木希典などをおしえております。しかるに、わがまちでつかわれとる教科書にはまったくでてきません。このような教科書をまなんだこどもたちが、将来、海外に出かけたとき、そして海外のひとたちとはなしたとき、日露戦争のことをきかれたばあい、勉強しとらんっていうことではずかしいおもいをするじゃないでしょうか。
  • このように、かたよった記述で日露戦争というものをこどもたちにおしえたことになるでしょうか。また、日露戦争の説明のなかに、重税でなく国民っていう説明をつけて戦費調達のための税金負担にあえぐ老人のえをのせております。

古事記編さん1300年について

  • 昨年は、わがまちの60周年のとしであると同時に、にほん最古の歴史書古事記が編さんされて1,300年のとしでもありました。天武天皇に命ぜられ稗田阿礼がそらんじて伝承し、太安万侶がしるした古事記っていうのはにほんに現存する最古の文書です。
  • ほいで、古事記は天地創生から推古天皇までの歴史がかかれております。つまり、最古の歴史書であるわけです。ほのときの国家が編さんしたものであり、いいかえや、ほのときの政府見解がかかれた建国の書であります。おなじく歴史書の日本書紀をふくめていやあ、現在のにほん社会もこのふたつの歴史書の基礎のうえにのっとるものであり、古代から現代にいたるまでにほん民族のせぼねにあたりますけど、この書物がほうだらあってかんがえます。ほの内容は一般的には神話がかかれとるっていわれておりますけど、最近の発掘や調査で、ほの部分のかなりの部分は事実であることが証明されております。
  • アメリカではギリシャ神話や聖書をおしえられて、またどの民族も固有の神話をもっております。トインビーっていう20世紀を代表する歴史学者が世界中の民族の歴史をしらべて、12才、13才までに民族の神話をまなばんかった民族は例外なくほろびとるっていっております。戦后、アメリカのGHQの占領政策で、教育においてふたつのことが禁止されました。ひとつめは、にほんじんのほこりをおしえてはいかんっていうこと、まあひとつは、神話をおしえてはいかんっていうこと。ほの呪縛がとれたいま、天地創生、あまのいわどのものがたり、因幡のしろうさぎ、やまたのおろち、出雲のくにゆずりなど、ものがたりとしてもおもしろく、登場するかみがみも個性的で、ほれであってにほん最古の歴史書であります。
    スサノオノミコトとヤマタノオロチ
  • ほいでこのなかから、にほん最大の発明っていわれる万葉がながうまれてきました。にほんじんとしてのほこりのエッセンスのデパートのようで、また教育的要素にみちあふれた古事記をいまの学校教育のなかでおしえる時間をとることができんでしょうか。もし、ほれができにゃ古事記の読書を奨励するとかはできんでしょうか。

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じぶんのくににほこりをもつこと、日露戦争のことをただしくおしえること、にほん最古の歴史書たる古事記を学校でおしえること。どれもだいじなことだっておもうよ。


(さんこう)