あきひこのいいたいほうだい

いいたいほうだいってほどいいたいほうだいにいえるわけじゃないけど、おりおりにかんじたこと、かんしんしたことなんかをかいていくよ

アイヌ語 (アハ 186) (あめーば)

むかし、アイヌ語をフィールドワークする」(中川裕 著)と いう 本を よみました。以下、冒頭部分の 一部を 抜粋します。




ある アイヌ人

・・・ ひとつの方言に、流暢な話者がたったひとりしか見つからないということが珍しくないアイヌ語においては、話者を選ぶということ自体が不可能であり、ある方言を調べようと思ったら、その人のところへ行くしかない。それだけではなく、その人に受け入れてもらわなければならない。


だからアイヌ語の調査は、まずその人に会うことから始まり、信頼関係を確立することに続き、相手の資質を知り、それから初めてその人に何を聞くかが決まっていくのである。


・・・ われわれがアイヌの古老たちから聞きだしたいことがあるのと同時に、彼ら・彼女らのほうにもわれわれに伝えたいことがあるのだということを、調査者が意識した時から始まる。


それはある人にとっては親から聞いたユカラであり、先祖からの大事な言い伝えであり、そして自分たちの存在の証であるアイヌ語そのものである。


自分の子供たちに伝えそこなってしまったそうしたものが、せめて研究者に伝わることによって、後代に残る可能性が少しでもあるのではないか。それを求めて、彼らはわれわれに協力してくれているのである。それに気づいた時から、フィールドワークというのは、ただ単にわれわれが自分の研究を成就させるためだけのものではなくなってしまうのである。


注) この 本は エッセイで あり、むずかしい 学術用語も ほとんど でて こんので、言語学とかに 興味の ない ひとにも おすすめです。


(抜粋おわり)




北海道ウタリ協会に よれば、現在の アイヌ民族の 人口は 23,782 人だそうです。アイヌで ある ことを 表明してない ひとを ふくめると もっと おおいのかも しれません。


アイヌ人 分布図

アイヌ人 分布図



あした、松阪市北海道ウタリ協会の ひとの はなしが あります。


アイヌの ひとたちが どんな ことを かがえとるのか、どんな おもいが あるのか、どんな ことを 後代に のこそうと しとるのか、どう やって その社会的地位を 向上させようと しとるのか、しっかり きいて こようと おもいます。




(さんこう)

※ 写真は 2枚とも 北海道ウタリ協会の ホームページから 借用

*1:もとは 「社団法人 北海道ウタリ協会」って なっとった ものを 2011年 11月 にじゅうよっか、「社団法人 北海道アイヌ協会」に なおした。