あきひこのいいたいほうだい

いいたいほうだいってほど、いいたいほうだいにいえるわけじゃないけど、おりおりにかんじたこと、感心したことなんかをかいていくよ

のこったのは反アメリカ感情【きりぬき - 蜘手美鶴記者】

きょう2021年9月11日で、アメリカ同時多発テロ事件がおこってから20年。おおくの報道で、テロはけしからんっていっとるけど、アメリカのやっとることだってじゅうぶんにひどいぞ。東京新聞蜘手美鶴さんのつぎの記事をよむがいい。

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のこったのは反アメリカ感情 - 「はじしらずな撤退」過激派をあとおし

東京新聞(カイロ=蜘手美鶴さん) - 2021年9月11日06時00分〕

アメリカの20年戦争 - 9・11のきずあとから③>

  • イスラム主義組織タリバンの戦闘員になるのを拒めば、きっと殺される。アフガニスタン北部に住む16歳の高校生ハリール・ラフマンに選択肢はなかった。「おまえだけでも逃げろ、今すぐだ」。父は1,100ドル(およそ12万円)をかき集め、密航業者にラフマンを託した。8月初旬の暑い夜、ラフマンは故郷を離れ、トルコを目指して歩き始めた。
  • タリバンがラフマンの村に現れたのは、7月を過ぎたころ。肩から銃を下げた戦闘員は、村人に食事を出すよう命じた。断ればもちろん、口に合わない食事を出しても殴られた。なぜこうなったのか。「アフガンに用がなくなって、アメリカが撤退するからだ」
  • アメリカ軍は「招かざる客」
    アフガン北部からエジプトの首都カイロに留学中のアフマド・モハンマド(27)にとって、アメリカ軍は「招かざる客」だった。2010年に村にやって来たアメリカ軍は、「テロリストの掃討」を理由に無差別砲撃を繰り返し、多くの農民が巻き添えで死亡した。村側の抗議でアメリカ軍は1年ほどで撤退したが、アメリカ軍を狙って村に集まったタリバンは今も居座り続けとる。「今度もアメリカ軍のせいでタリバンが戻ってきた」。モハンマドのようにアメリカ軍へ嫌悪感を抱くアフガン人は多い。  
  • アフガンの空港から飛び立つアメリカ軍機を、胸のすく思いで見とった人もおった。イラクのジャーナリスト、モンタゼル・アルザイディ(42)だ。アメリカ軍の協力者も残して逃げるとは、なんて恥知らずな撤退だ。アメリカは敗北した」
  • ブッシュ元大統領に靴を投げつけた男は今…
    アルザイディは2008年、首都バグダッドを電撃訪問した元アメリカ大統領のブッシュに、自分の靴を投げ付けて逮捕された。「おまえには花束ではなく、靴がふさわしい」。ブッシュが2003年に始めたイラク戦争で傷ついた、全てのイラク人の怒りを込めた。
  • フセイン政権を倒したアメリカ軍は「国を発展させる」と言って駐留したが、アメリカ軍へのテロとその報復攻撃で治安は著しく悪化。アメリカ軍の誤爆は1度で数十人の市民の命を奪い、アブグレイブ刑務所では2004年、イラク人捕虜がアメリカ兵から人格を踏みにじる虐待を受けたことも明らかになった。
  • アルザイディも服役中にイラク警察から何度も殴られた。「イラク人のためにやったのに…」。同胞の拳はアルザイディの心を砕き、それを促したアメリカへの怒りを増幅させた。
  • 強い反アメリカ感情を抱く元イラク兵らは国際テロ組織アルカイダに加わり、后に分派する過激派組織「イスラム国」の土台となった。今も対アメリカ攻撃を呼び掛けるアルカイダは2021年8月31日、アメリカ軍のアフガン撤退完了を受けて声明を出した。「(タリバンの勝利は)イスラム教徒にとってアメリカを打破する好機となる」
  • イラク、アフガンと「失敗」を繰り返したアメリカ。アルザイディは「莫大な金を費やし、多くのアメリカ兵を犠牲にしたが、結局アフガンにもイラクにも何の政治制度も構築できんかった」とあざ笑いながら断言した。「将来、バイデン(アメリカ大統領)も誰かから靴を投げられるだらあ」
    (敬称略、カイロ・蜘手美鶴)
    2021年8月末 トルコ=ワン - アフガニスタン難民(蜘手美鶴さん) 590-480
    (写真=2021年8月末、トルコ東部ワンで、国境を越えて到着したアフガニスタン難民。「アメリカ軍撤退で20年前に戻った」と話す=蜘手美鶴さん撮影)