2021-01-02 サッカラでみつかった古代エジプト第26王朝時代の木棺 - 2020年10月みっか れきし 2020年10月みっか、サッカラでみつかった古代エジプト第26王朝時代の木棺が報道公開されたげな。 ◇ ◇ ふたをあけたら・・・2600年まえの聖職者のミイラ - えも文字もいろあせず (東京新聞〔蜘手美鶴さん〕 - 2020年10月21日14時30分) エジプト・カイロ近郊サッカラで、およそ2,600年前の木棺59点が未盗掘状態で発掘され、2020年10月初旬に報道陣に初公開された。木棺は「ルネサンス王朝」とも呼ばれる古代エジプト第26王朝時代のもので、木棺に描かれた絵や象形文字が「ほぼ完璧な状態」(関係者)で発見。他の時代をひもとくカギになる可能性もあり、考古学者の間で期待が高まっとる。 色鮮やか「まるで昨日描かれたよう」今月2020年10月3日、発掘現場近くの特設会場。多数の報道陣が見守る中、木棺のふたを固定しとった杭が引き抜かれ、ゆっくりとふたが持ちあげられた。中から現れたのは、およそ2,600年前の聖職者のミイラ。黒い布にくるまれ、布に描かれた絵も色鮮やかに残っとる。立ち会った考古学者は「まるで昨日描かれたようだ」と喜びの表情を見せた。 今年2020年8月以降に相次いで発掘された木棺には、いずれも聖職者らのミイラが納められとった。サッカラは当時の聖地で、多くが埋葬先に選んだとみられる。2018年には今回の発掘現場近くで木棺製造や遺体をミイラ化する「工場」の跡地も見つかり、考古最高評議会は「付近一帯が大規模な墓地だった可能性が高い」と話す。周辺の地中では未盗掘の空間が複数見つかっており、さらなる木棺の出土が期待される。 時代をひもとく手掛かりに観光・考古省によると、木棺59点は第26王朝(紀元前664~同525年)時代に属する。学者の間では「ルネサンス王朝」とも呼ばれ、エジプト美術が発展したほか、古代王朝が残した文書や絵の修復・復元が積極的に行われたという。 第26王朝が修復した文書などが、さらに古い時代をひもとく際の大きな手掛かりになっとるといい、古代エジプト研究者のバッサム・シャマア氏は「第26王朝の考古物は特に念入りに調査される。今回の木棺は特に保存状態がよく、新たな発見につながるのではないか」と話す。 観光PRもぬかりなく観光・考古省は発見を喜ぶ一方、新型コロナウイルスで落ち込む観光への対策もぬかりない。木棺初公開の際には、報道陣のほかに各国大使やその家族も招き、会場で発掘に至るまでの動画を見せPRした。 木棺は今后、来年開館する「大エジプト博物館」などで展示する予定という。エジプトにとって観光は外貨獲得の柱で、国内総生産(GDP)のおよそ12%を占める。300万人以上が働く観光業の立て直しは、政府にとって急務となる。