あきひこのいいたいほうだい

いいたいほうだいってほどいいたいほうだいにいえるわけじゃないけど、おりおりにかんじたこと、かんしんしたことなんかをかいていくよ

意見をもて! ことばをもて! 世界の現実を直視しろ!

東京新聞のインタビューで宮本亜門さんが、つぎのとおりにほん政府や国際オリンピック委員会を批判しとる。まったく同感であり、菅義偉総理大臣は一刻もはやく東京オリンピック中止を決定せにゃいかん。また、「意見をもて。ことばをもて。世界の現実を直視しろ」っていうくだりについては、にほん国民それぞれがみずからの意識や行動をほのようにかえにゃいかん。

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復興オリンピック「架空だった」
罪悪感いだく宮本亜門さん、IOCや政府を「利己的」と批判〔インタビュー詳報〕

東京新聞 - 2021年5月8日)

  • 2021年5月7日の本紙連載「オリンピックリスク」で東京オリンピックパラリンピックの開催中止を訴えた演出家の宮本亜門さん(63)。2021年4月中旬に行なったインタビューでは平和を掲げるオリンピック精神との矛盾を指摘し、世界や国際オリンピック委員会IOC)にものを言えん日本政府の姿勢も疑問視した。主なやりとりは以下の通り。(聞き手・臼井康兆、原田遼)
  • コロナさわぎで開催されるオリンピックをどう考えるか。
    健全な精神と肉体を高め合い、世界を1つにするというオリンピック精神は素晴らしい。しかし世界中が生死を思う未曽有の体験の中、インドのように多くの国で医療環境が整わず、ワクチンも分配されん。失業や貧困も広がった。救われるのはお金がある人だけ。オリンピック精神と真逆の事実が進行して、オリンピックの映像を見て勇気づけられる状況にありません
  • 国内の世論調査でも開催に懐疑的な声が多い。
    昨年2020年の安倍晋三・前総理大臣の「完全な形での開催」発言以降、コロナ対策の遅れ、水際対策の甘さ、ワクチン供給の遅々とした流れ・・・。国民はどれだけ不安を耐え忍んできたか。
  • 私が出演したテレビ番組では「自分はこの状況で走っていいのか」と苦悩する聖火ランナーが報じられた。IOCや政府の利己的な考えは、「他人のことを思う」という利他的な精神と正反対。国民はその間で心が引き裂かれております。
  • 東京大会には期待をしとったか。
    2013年の招致決定当初、「世界一お金がかからんオリンピック」や「復興オリンピック」といった発言を信じようとした。これだけ政府が断言するのだから、と。2017年には大会の公式イベントの演出を引き受けた。
  • しかし大会経費は倍以上に膨れ上がり、福島第一原発事故の后処理も進まん、全て誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て「何ということに加担してしまったんだ」と罪悪感にさいなまれました。
  • コロナ禍で舞台芸術も大きな打撃を受けた。
    想像を絶するひどい状態です。しかしこれはホテル、飲食など、世界中のあらゆる職業にも言えること。私は諦めず他業者といろいろな方法を探っております。
  • コロナさわぎで感じることは何か。
    経済格差、人種差別、魔女狩りのような悪人探し・・・。人間の傲慢さ、愚かさを浮き彫りにした。でも反対に、人がお互いに分かりあおうとする連帯も生まれた。過去にペストなどの感染症や災害が起きるたびに人類は変化や進化を迫られた。コロナで人はどう変わるのか、期待して見守っていきます。
  • コロナさわぎで日本はどう振る舞うべきか。
    意見を、言葉を持ち、世界の現実を直視して他者を思える国であってほしい香港や台湾、ミャンマーチベットウイグルの問題で、各国の顔色ばかりうかがって明言せんのは歯がゆい。オリンピックでも「ノー」と言って、将来「あの時の判断で世界が救われた」と言われる国になってほしい。