こないだ大垣の喫茶店でマッチをもらった。うらどおりにある喫茶サンパウロってなまえの、大将とおくさんできりもりする昭和なみせなだけど、勘定のときにマッチをくれた。いや、いまどきマッチってめずらしいなっておもったらただのマッチじゃなかった。
1964年東京オリンピックのエンブレムをまねてデザインしたマッチだった。なるほど、マッチばこつまめんのしゅぬりがひのまるで、「サンパウロ」のぎんいろ文字が「東京1964」のロゴとおんなじだ。いや、まねてっていったけど、まさに1964年東京オリンピックのエンブレムをデザインした亀倉雄策さんってひとがこのマッチばこのデザインをしただった。どんな縁があってほんな有名なデザイナーをたのめたのか。ほいでさらなるおどろきは、このマッチばこが60年まえにつくられたもんだってことだ。いや、こんなにぴっかぴかのマッチばこなのに。マッチぼうのさきっぽのりんもまったく新品のとおりなのに。貴重なもんをもらった。
〔2023年7月13日訪問〕