ちょっとまえの中日新聞に、しんがたコロナウイルス感染症の世界的大流行は人間のエゴだっていう記事がのっとった。エゴってのは、まあ、えてかってってな意味か。
開発で野生生物のすみかをうばうなかで、新興感染症も発生してきたっていう。野生生物をいじめたむくいが感染症ってわけか。
エボラ出血熱、エイズなども、もともとのウイルスのやどぬしは野生動物だってことで、現代になって感染症が発生する間隔はみじかくなっとるっていう。うん、ほんなきがする。
いまのコロナさわぎが収束しても、いずれつぎがくるっていう。きっとほのとおりだ。
自然をまもりながらかせぐ方法をかんがえることがだいじだっていう。うん、義務的にやるのはむりがあるで、これが実効性のあるやりかただっておもう。まあ、むづかしいだらあけどね。
記事はつぎのとおり。
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コロナ流行は人間のエゴ
生物多様性の保全をよびかけ
国立環境研究所の五箇公一さん〔中日新聞 - 2021年6月いつか〕
- しんがたコロナウイルス感染症の世界的大流行を「人間のエゴ」って喝破する生物学者がおる。つくば市にある国立環境研究所の五箇公一さんだ。著書などで人類が環境を破壊し、生物多様性をおびやかすなかであたらしい感染症がうまれてきたって指摘する。「人間社会の安全保障として、生物多様性を保全する必要がある」ってよびかける五箇さんに、これからのひとと自然のかかわりをきいた。
(谷口大河さん)- 生物多様性は、遺伝子、種、生態系の多様性を重視して保全、共生をはかるかんがえ。1980年代から提唱され、1992年の地球サミットこと国連環境開発会議ではにほんなどが生物多様性条約に調印した。
- 五箇さんはみなみアメリカ原産でつよい毒をもつ特定外来生物ヒアリの国内侵入(2017年にはじめて確認)の危険性を以前から指摘するなど、人間の活動が生物多様性におよぼすえいきょうを研究してきた。「人類は生物資源を大量に消費しとる。開発で野生生物のすみかをうばうなかで、新興感染症も発生してきた」って説明する。
- 世界保健機関の国際調査団はことし2021年3月、しんがたコロナはこうもりなどが保有するウイルスが、べつの動物をかいして人間に感染した可能性がたかいって発表した。エボラ出血熱、エイズなども、もともとのウイルスのやどぬしは野生動物ってみられとる。「現代になり、感染症が発生する間隔はみじかくなっとる」。いまの社会はくにからくに、ひとからひとへ感染が容易にひろがる。危険性をへらすためにも、過剰な開発や国際化をみなおす必要があるって警鐘をならす。
- 自然界をささえるエネルギーは太陽光だけど、人類だけが化石燃料を利用して社会を発展させ、環境破壊や気候変動をひきおこしてきた。ある意味で自然のバランスからはずれてしまった人類だでこそ「意識して多様性を維持する努力をせにゃいかん」。
- 例にあげるのが、再生可能エネルギーへの転換をすすめるアップル社やマイクロソフト社。余剰の利益で自然を保護するのではなく、自然をまもりながらかせぐ方法をかんがえることが、環境問題の解決と持続可能な経済につながるってみる。
- 2010年に国連のCOP10こと生物多様性条約締約国会議で採択された生物多様性保全の国際目標「愛知目標」は昨年2020年、20項目のうち「絶滅危惧種の絶滅防止」など14項目が達成できず、のこり6項目も一部達成にとどまった。「目標はえにかいたもちにおわったけど、生物多様性をまもるためにたいせつなのは、それぞれの地域が固有性を尊重し、目標をたてること」
- いまのコロナさわぎが収束しても、いずれ「つぎ」がくる。「ひとりひとりがあしもとの自然からみなおすべきだ」ってかたる。
ごかこういち
1965年、富山県高岡市出身。
京都大学大学院修士課程修了。
おおて総合化学メーカーで殺虫剤の開発にたずさわりながら博士号を取得。
1996年に国立環境研究所に転身。
現在は生態リスク評価・対策研究室室長。
著書に『これからの時代を生き抜くための生物学入門』など。
くろずくめのいでたちがとくちょう。