ものずきにも、安城市歴史博物館で『安城の漁労』っていう講座をきいてきた。
安城(あんじょう)ってたんぼしかないじゃんか!っておもうだらあ。じつは碧南(へきなん)とのさかいに『あぶらがふち』っていう汽水湖(きすいこ)があって、ほこで漁業をやっとっただげな。汽水湖ってのは、海水と淡水(たんすい)のまざったみずうみのこと。むかしはうみとつながっとったもんを、矢作川河口のつけかえでふさがれちゃって、でぐちとして高浜川と新川をつくっていまのかたちになっとるとのこと。
とれたさかなは、むかしは、わかさぎやしらうおのほかに、なんと、うなぎまでとれたっていう。うなぎとり用のたけかごみたいなかたちをしたローゲっていうのを漁師さんひとりで150かごもつかって、うなぎをとっとっただげな。
ほんなうなぎ漁も1958年ごろまでに終了。ほれから高度経済成長になって、水質はさらに悪化。わかさぎやしらうおもとれんくなって、漁の主体はこいやふなにかわっていく。あぶらがふちでとれたものを長良川にうつしてどろはきさせてからたべとった時代もあったげな。ほれも限界がきて、2006年にはすべての漁が中止。
ちなみに、漁をやっとったのはあぶらがふちだけじゃなくて、ここにはいりこむ朝鮮川、半場川(はんばがわ)、長田川(おさだがわ)でもやっとったげな。ってなことで、安城でも漁業があっただぞ!ってことをのちのよにつたえるために、安城市歴史博物館ではいろんな資料をあつめたとのこと。あぶらがふちの漁でつかっとったカワムシっていうふねやとあみ(投網)もほんな収集品の一部だ。
しろうとにもわかりやすくはなしをしてくれた講師は野上真由美さん。ありがとうございました。
(以下、写真)
『安城の漁労』
あぶらがふちの漁業権
ベカ
あぶらがふちの沿岸地名
漁獲だかのうつりかわり
ウケ
タケツッポ
チャワンブセ