きょう安城市歴史博物館いったら、たまたま市民ギャラリーで何有展っていう書道展やっとった。なくなられた戸田提山(とだていざん)さん一門のかたたちによるものだけど、印象にのこった作品3点をつぎに紹介する。
「浄闇」は「じょうあん」ってよむ。「かみさまをおうつしする行事をとりおこなうべき、きよらかなくらやみ」っていう意味だけど、作者の弁に「浄闇をいく神宮遷御の儀、ほの感動を表現できたか」ってある。
かお文字でこういうの、あるよね。作者の弁に「金文(きんぶん)の造形性を表現しました」ってある。金文をヰキペディアでしらべると、「青銅器の表面にいこまれた、あるいはきざまれた文字のこと。中国の殷(いん)、周(しゅう)のものが有名。年代的には甲骨文字(こうこつもじ)のあとにあたる」ってかいてある。で、金文で「昔」ってかいたのがこの作品だ。なんだか、のどかなかんじだな。
佛は あはれ 人の音 見え |
「梁塵秘抄」は「りょうじんひしょう」ってよみ、しらべるとヰキペディアに「平安時代末期にあまれた歌謡集。今様(いまよう)歌謡の集成。編者は後白河法皇(ごしらかわおうおう)。治承年間、1180年前后の作」ってある。後白河が今様ずきだったってのは司馬遼太郎の本でよんでしっとったけど、これがほの今様なわけか。作者の弁に「梁塵秘抄のあたたかい旋律を書線でつむぐ」ってあるけど、どんな旋律なのかいっかいきいてみたいな。
第36回 何有展 |
(さんこう)