むかしは"I”しかなかった。
「い段」をあらわす母音としてだけじゃなくて、「や行」の子音としてもつかわれとった。”IDOLA”では「いどら」ってよみ、”IUPITER”では「ゆぴてる」ってよんだだ。
こいじゃあちょっとわかりにくいってことで、「や行」の子音としてつかうときは”I”のしたをはねて、”J”ってあらわすことにしただ。”IUPITER”は”JUPITER”ってかきあらわされることになった。
本来”J”は「じゃ行」の子音じゃないだけど、時代がくだってばしょもうつって、英語のなかでつかわれるにいたって、「じゃ行」をあらわす文字にかわった。”JUPITER”も英語なまりだと「じゅぴたー」になる。ごぞんじ、ローマ神話にでてくるかみさまだ。ちなみに、”IDOLA”は偶像の意味だけど、にほんごの「アイドル」もきっとこれが起源だらあな。
(さんこう)
- 古典ラテン語アルファベット Classical Latin alphabet
- (”J”はない)
- 古典ラテン語
- agricola=あぐりこら=農夫
- cantus=かんとぅす=歌
- deus=でうす=かみさま
- juventus=ゆべんとす=青春
- venus=ゑぬす=美のめがみ
- Amazon.co.jp:ラテン語のはなし-通読できるラテン語文法:逸身 喜一郎:本
- (わが愛読書である)