ちょっとものがなしいねいろで、だけど軽快なテンポで勇壮なかんじのする津軽三味線ってすきだな。琉球音楽や阿波おどり、郡上おどりとならんで、にほんの3大音楽のひとつだっておもっとる。ところで、15才にして三味線ひきである豊橋の田中風真さんのことが、きょう2019年5月いつかのちゅうにちにのっとった。2015年に筆者も、あんじょうし歴史博物館に「かぜのみやび」の一員としてきとった、田中風真さんの演奏をきいとる。さらに、きょねん2018年3月22日にはテレビでもとりあげられとったのをみとる。
三味線奏者として順風満帆な経歴をつんできとる田中風真さんだけど、きょうの記事をみると、なやみがあるっていう。「三味線って地味じゃん!」っておもわれとることだ。ほいで、「三味線ってかっこいいじゃん!」ってなるようにがんばるっていう。いや、応援したいね。とりあえず、演奏会ききにいきたいな。
ちゅうにちの記事 - 2019年5月いつか
三味線奏者田中風真さん(15才)=豊橋市
「地味」ふきとばすかぜに
今春、第一学院高校豊橋校に入学したばっかりの15才だけど、ひとたび学校をでや、プロの津軽三味線奏者としてかつやくする。ふるき和楽器をてにした青年は「伝統をまもりつつ進化させていきたい」って挑戦のひをともす。
ながくのびる3弦のうえを、ほそいゆびが縦横無尽にはしる。みぎてでばちをたたきつけてうまれるリズムからは疾走感があふれる。田中風真さんは、津軽三味線ユニット「吉田兄弟」のおとうと吉田健一さんが設立したわかて奏者集団「疾風(はやて)」のひとり。最年少の団員だ。
きっかけは5才のころ。ちかくの市民館のまえをあるいとったら、きいたことのないおとがながれてきた。みにいってみると、みしらん楽器が。三味線だった。「おとのおおきさや迫力がかっこよくて」。ギターにあこがれとったこころは、おんなじ弦楽器でもおおきくちがう三味線にすっかりうばわれちゃった。
じもとの津軽三味線の教室にかよって、研さんをつみ、小学校3年生のときに出場した全国大会ではつ優勝。以来、11の全国大会で優勝をかさねた。しだいに大会で披露する民謡ばっかりじゃなくて、プロが演奏する現代風の曲にも魅力をかんじるように。ほいで2年まえ、14才でみずから志願し疾風にむかえいれられた。
しごとを完璧にしあげるぷろのきびしさをかんじつつも、はつ舞台では、団員とかおをあわせて演奏することにかくべつのたのしさをかんじた。「疾風にあこがれてやってきたで。たのしくて、1時間半があっというまだった」ってはなす。
順風満帆な田中風真さんだけど、きがかりなことがある。「同年代は『三味線?なにほれ?』っていういきおい」。三味線をしっとるひとでも、地味な印象をもっとるひとがおおいっていう。
ほこで新時代にめざすつぎの一歩は、三味線を一般的な楽器におしあげることだ。ねらうのはピアノなどほかの楽器との合同演奏や、三味線をくわえた楽団の結成。こうした活動に挑戦していくつもりだ。
ことしにはいって、本格的に作曲もするように。「じぶんも三味線が『かっこいい』っておもうところからはじまった。はじめて三味線をきくひとも『これが三味線?』っておもうような曲をひいて、かっこいいっておもわせたい」
(高橋雪花さん)
テレビ - 2018年3月22日
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(さんこう)