わが にほんも 紀元前 660年の 神武 天皇 即位 以来 2673年の 歴史を もつ ふるい くにだけど、となりの シナは まっと ふるくて、さいしょの 王朝で ある 夏 (か)が 紀元前 2070年に できてから ことしで 4083年に なるって いう、おそろしく ふるい くにだ。夏の あと、殷 (いん)、周 (しゅう)、秦 (しん)、漢 (かん)と 王朝は つづいて いく。
で、初期 王朝の 夏、殷では 青銅器の 文化が えらい 発達しとっただけど、精密な 文様 (もんよう)を つけ、きわめて 複雑な かたちを した ものを 大量に 製作する たかい 技術を もっとった。たとえば 殷の 時代に つくられた 爵 (しゃく)とか 尊 (そん)って いう 青銅器を みて みても、ほの ことが よう わかるって いう。
爵 (しゃく)
- ながい そそぎぐちが あり とっての ついた 3本 あしの うつわ。
青銅器 爵 (紀元前 16世紀から 15世紀|鄭州博物館) - さけを いれて あっため、そそぐ ために つかわれた。ちょうど、いまの おちょうしの ような もの。
- とっての つく がわと そそぎぐちの むきを かんがえると、例外 なく みぎてで もって ひだりがわへ そそぐ ように つくられ とって、儀礼 制度と して、さけの つぎかたの 作法って いう ものが 確立しとった ことが わかる。
尊 (そん)
- 胴が ふくらみ、くちが おおきく ひらいた つぼの ような うつわ。
青銅器 尊 (紀元前 14世紀から 13世紀|河南博物院) - さけや みずを ためて おく ために つかわれた もので、やっぱり さけを もちいる 祭礼や 儀式に かかせん うつわだった。
さらに、たかい 技術で つくられた 青銅器が あるって ことが、夏、殷の 時代に 祭礼や 儀式に もとづく 高度な 統治 制度が 整備されとった ことを しめすって いう。
また、爵や 尊の かたちは 漢字の 原形で ある 甲骨文 (こうこつぶん)に とりいれられて、ただ ものを あらわす だけじゃ なくて、ほれらの 青銅器が 祭礼や 儀式に つかわれた ことから 転じて、「くらい」や 「敬意」って いう 抽象的な 意味を あらわす ように なったって いう。
甲骨文 (こうこつぶん)の 爵と 尊
甲骨文 (こうこつぶん)の 爵と 尊 (藤井康隆氏) 古代には、功績を たたえる 恩賞と して 「爵」に そそいだ さけが あたえられた。で、尊卑の 順を さだめる ときには、「尊」を ささげもつ 儀式に よって 席次が 決定された。だで、ほっから 転じて、「爵」が みぶんの くらいを あらわす 意味に、「尊」が 敬意を あらわす 「とうとい」の 意味に つかわれる ように なった。
いま わたしたちが、「爵」って いう 漢字を、伯爵とか 侯爵って いう みぶんを あらわす 意味と して しり、また 「尊」って いう 漢字を、とうとい、尊敬する、って いう 意味に つかっとるのは、ほの ためだ。
う~ん、なるほど! 爵 (しゃく)や 尊 (そん)って ふかい!
ところで、この 爵 (しゃく)と 尊 (そん)が いま 名古屋で みれるだげな。
- 特別展 「中国 王朝の 至宝」
- とき=2013年 4月 にじゅうよっか すいようびから 6月 23日 にちようびまで
- ところ=名古屋市博物館 (名古屋市 瑞穂区 瑞穂通 1-27-1)で
うん、みに いかっと!
(さんこう)